📅 調査期間: 2026年4月3日(2026年7月30日に移住支援金の状況を再調査、2026年8月4日に宮古島市を再調査して子育て支援・空き家対応・住宅事情を訂正、2026年8月7日に那覇市の子育て支援2制度を訂正) ※ 個人調査です。最新情報は各自治体の公式ページでご確認ください。
調べたこと・調べ方
沖縄県全11市の移住支援制度を比較しました。沖縄県は移住先として根強い人気がありますが、国の移住支援金制度に参加している市が長らくゼロという、他県とは大きく異なる特徴がありました。令和8年度(2026年4月)に石垣市がUターン限定型で初参加し、「参加ゼロ」ではなくなりましたが、移住者全般が対象の通常型で参加する市は引き続きゼロです。
情報源はすべて各市の公式サイトと沖縄県公式サイトです。
比較表1: 移住支援金
| 市 | 移住支援金 | 備考 |
|---|---|---|
| 那覇市 | ✕ | 県庁所在地。ゆいレールあり |
| 宜野湾市 | ✕ | — |
| 石垣市 | △ | 令和8年度からUターン限定で参加(世帯100万・単身60万・子1人100万加算。市内学校在籍歴+転入時39歳以下等の要件) |
| 浦添市 | ✕ | — |
| 名護市 | ✕ | 子育て支援が充実(給食費・保育料支援) |
| 糸満市 | ✕ | — |
| 沖縄市 | ✕ | — |
| 豊見城市 | ✕ | — |
| うるま市 | ✕ | 島しょ地域で移住体験あり |
| 宮古島市 | ✕ | 離島。市独自の移住支援金も見当たらず。ただし子育て支援は厚め(後述) |
| 南城市 | ✕ | — |
※ △ = Uターン限定型(移住者なら誰でも対象の通常型ではありません) ※ 市以外で参加しているのは国頭村・東村・本部町・伊江村の4町村です(沖縄県公式ページに掲載された令和8年度の実施市町村は、石垣市を含めてこの5市町村。令和8年4月1日時点)
比較表2: 空き家バンク・お試し移住
| 市 | 空き家バンク | お試し移住 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 那覇市 | ○ | ✕ | 県庁所在地。沖縄で唯一モノレールがあり車不要。空き家バンクは市独自サイトではなく国土交通省の「全国版空き家バンク」への登録という形 |
| 宜野湾市 | ✕ | ✕ | コンベンションセンター。普天間飛行場が市域の25% |
| 石垣市 | ○ | ✕ | 離島。「南ぬ島らいふ」移住ポータル。星空保護区 |
| 浦添市 | ✕ | ✕ | 那覇の隣。ゆいレール延伸。パルコシティ |
| 名護市 | ✕ | ✕ | 本島北部の中心。やんばるの自然。子育て支援充実 |
| 糸満市 | ✕ | ✕ | 本島最南端。平和祈念公園。漁業文化 |
| 沖縄市 | ✕ | ✕ | 県内第2の都市。コザ文化(ロック・多国籍) |
| 豊見城市 | ✕ | ✕ | 空港至近。瀬長島ウミカジテラス。人口増加中 |
| うるま市 | ✕ | ○ | 海中道路で4島へ。島しょ地域で移住体験 |
| 宮古島市 | ✕ | ✕ | 離島。宮古ブルーの海。伊良部大橋。住宅不足。空き家は市のバンクではなく支援法人への相談方式(※1) |
| 南城市 | ✕ | ✕ | 世界遺産・斎場御嶽。那覇から30分 |
※1 宮古島市には空き家バンクにあたる仕組みがなく、市のページは空家等管理活用支援法人3法人(一般社団法人リノベーション沖縄=リフォーム/宮古地区宅地建物取引業者会=売買・賃貸/NPO法人空家・空地管理センター=活用・相続・管理)への相談を案内しています。お試し移住についても、エコハウス宿泊体験プランが令和8年5月から休止中、伊良部地区の体験滞在交流施設は普通財産に移行して民間への貸付候補者を公募中という状態でした(2026年8月4日時点)
調べてみて分かったこと
- 令和8年度に石垣市がUターン限定型で参加し、「全11市不参加」ではなくなった。 ただし対象は市内学校の在籍歴+転入時39歳以下のUターン者に限られ、市外から広く呼び込む通常型とは設計が異なる。残る10市は引き続き不参加で、移住人気が高すぎて市レベルでは移住促進の優先度が低いという構造は変わっていない
- 空き家バンクは11市中2市(18%)のみ。 那覇市と石垣市だけ。全国でもっとも空き家バンク普及率が低い県。なお那覇市のものは市が独自に運営するサイトではなく、国土交通省の「全国版空き家バンク」(アットホーム・LIFULL HOME’S)に市が登録する形です
- お試し移住は11市中1市(9%)のみ。 うるま市の島しょ地域のみ。これも全国最低水準
- 石垣市だけが独自の移住定住応援サイトを持つ。 「南ぬ島らいふ」で空き家バンク・移住情報を提供
- 移住支援金がなくても子育て支援を厚くしている市がある。 名護市は小中学校の給食費無料・認定こども園の食材料費支援・高校生まで医療費助成。宮古島市も小中学校の給食費が令和2年度(2020年度)から全額市負担で、こども医療費は令和8年4月診療分から高校生年代(18歳に達した日以降の最初の3月31日)まで拡大されています
- こども医療費の対象年齢は県内で揃っていません。 県庁所在地の那覇市は0歳児〜中学校3年生まで(入院時食事療養費は除く)で、高校生年代まで広げている名護市・宮古島市とは差があります。人口が最も多い市がいちばん広い、とは限らないようです。個別に確認できたのはこの3市で、残り8市は未確認です
- 「出産・子育て応援交付金」は令和7年度から国の「妊婦のための支援給付」に移行している。 那覇市の場合、1回目は妊婦に妊娠1回あたり5万円、2回目は産婦に妊娠しているこども1人あたり5万円(多胎ならその人数分)。2回目は「出生届出時」ではなく出産予定日の8週前から申請でき、流産・死産等の場合も対象とされています。所得制限はなし。このサイトでは長らく「妊娠届出時5万円+出生届出時5万円」と書いていましたが、支給のタイミングも数え方も変わっていました(2026年8月7日に訂正)。県独自の上乗せではなく国の制度で、窓口は各市町村です
- 宮古島市は「移住」という看板の制度がないだけで、制度自体はある。 移住支援金も移住カテゴリのページも見当たりませんが、住宅(若者の定住促進向け市営住宅/リフォーム補助 上限40万円)・子育て(こども医療費・給食費無償・出産祝金・離島の渡航費助成)・就業(保育士就労渡航費補助 10万円以内・奨学金返還支援)に分かれて置かれていました
- 宮古島市の住宅不足は、市の制度説明文そのものに書かれている。 「若者の定住促進向け市営住宅」の目的が「民間賃貸住宅の家賃高騰により住居の確保ができない若者に住居を提供する」。令和7年国勢調査(速報値)でも人口は5年で919人減(△1.7%)なのに世帯数は1,502世帯増(+6.2%)で、人が減りながら世帯が増えています
- 沖縄県全体として「支援しなくても人が来る」構造。 他県とはまったく異なるアプローチ。ただし人口が増え続けているわけではなく、県の人口移動報告(令和6年10月〜令和7年9月)では社会増減が+3,087人の転入超過である一方、自然増減が△3,698人で、総人口は前年から611人(△0.04%)減っています
- 移住のハードルは制度面ではなく、仕事・住宅・物価。 支援金よりも就職先と住宅確保が課題
注意点
- 石垣市(Uターン限定型・令和8年度から)を除き、沖縄県の市は国の移住支援金の対象外です(沖縄県公式ページで2026年8月4日に再確認。同ページの更新日は2026年4月30日)
- 離島(石垣市・宮古島市)は本島より物価が高い(輸送コスト上乗せ)
- 住宅不足の地域があり、特に宮古島・石垣島は深刻。宮古島市の市営住宅の制度説明文には「民間賃貸住宅の家賃高騰により住居の確保ができない若者」という表現が使われています
- 台風シーズン(6月〜10月)は交通が乱れやすい
- 沖縄は鉄道がなく(ゆいレール除く)、車社会です
こんな方に合いそう
| タイプ | おすすめの市 | 理由 |
|---|---|---|
| 都市生活を維持 | 那覇市 | 県庁所在地。モノレールあり。商業施設充実。ただしこども医療費助成は中学校3年生まで |
| 空港近く利便性重視 | 豊見城市 | 空港至近。ウミカジテラス。人口増加中 |
| 子育て重視 | 名護市 | 給食費無料・医療費高校まで・保育料支援 |
| 離島暮らし(八重山) | 石垣市 | 空き家バンクあり。移住ポータル充実 |
| 離島暮らし(宮古) | 宮古島市 | 宮古ブルーの海。小中学校の給食費無償・こども医療費は令和8年4月から高校卒業まで。住宅確保が課題 |
| 島暮らし体験 | うるま市 | 本島からの海中道路で島へ。移住体験あり |
| 文化・音楽に惹かれる | 沖縄市 | コザ文化。家賃手頃。エイサー |
| 自然と聖地 | 南城市 | 世界遺産。田園風景。那覇から30分 |