📅 調査期間: 2026年3月27日(2026年8月1日・8月4日・8月7日・8月8日に一部再調査) ※ 個人調査です。最新情報は各自治体の公式ページでご確認ください。
調べたこと・調べ方
大阪府全33市の定住促進・住宅支援制度を比較しました。国の移住支援金(地方創生移住支援事業)については、令和8年4月1日時点の国の実施市町村一覧で府内43市町村のいずれも事業を実施していないため、各市の独自の住宅支援・定住促進制度を中心に比較しています。
情報源はすべて各市の公式サイトです。
比較表1: 独自の住宅取得・定住支援
| 市 | 独自の住宅取得・定住支援 | 最大補助額 |
|---|---|---|
| 大阪市 | 新婚・子育て世帯向け住宅ローン利子補給 | 最大50万円 |
| 堺市 | 子育て世帯等空き家活用定住支援補助金 | 購入費の1/2・上限120万円 |
| 岸和田市 | 空き家リフォーム事業補助金 | 上限60万円 |
| 豊中市 | 子育て世帯向け住替え支援 | — |
| 池田市 | 空家バンク仲介手数料補助 | 上限20万円 |
| 吹田市 | 新婚・子育て世帯家賃減額補助 | 6年間 |
| 泉大津市 | — | — |
| 高槻市 | 3世代ファミリー定住支援・樫田空き家再生補助 | 最大50万円 |
| 貝塚市 | 若年世帯等定住促進住宅取得補助金 | 最大40万円 |
| 守口市 | — | — |
| 枚方市 | 若者世代空き家活用補助 | 最大100万円 |
| 茨木市 | — | — |
| 八尾市 | — | — |
| 泉佐野市 | 独自移住支援金(単身5年間100万円+世帯員1名につき50万円)・空き家活用定住支援(購入費の1/2) | 上限200万円 |
| 富田林市 | 若者・子育て世代転入促進給付金 | — |
| 寝屋川市 | — | — |
| 河内長野市 | テレワーク移住支援補助・近居同居マイホーム補助(いずれも令和8年9月30日で終了) | 最大30万円 |
| 松原市 | 結婚等新生活応援補助金・多子世帯応援補助金・子育て応援シェアプロジェクト・新社会人応援補助金 | 最大100万円(結婚等・住宅購入時/多子世帯は計100万円を分割交付) |
| 大東市 | 三世代家族推進事業 | — |
| 和泉市 | 南部地域等移住定住支援補助金(新築取得・改修100万円+子1人につき25万円加算) | 100万円+加算 |
| 箕面市 | — | — |
| 柏原市 | — | — |
| 羽曳野市 | — | — |
| 門真市 | 子育て世帯空き家リフォーム補助 | 最大100万円 |
| 摂津市 | — | — |
| 高石市 | — | — |
| 藤井寺市 | — | — |
| 東大阪市 | — | — |
| 泉南市 | — | — |
| 四條畷市 | — | — |
| 交野市 | — | — |
| 大阪狭山市 | — | — |
| 阪南市 | 空き家バンク移住補助 | 最大20万円 |
比較表2: 空き家バンク・お試し移住
| 市 | 空き家バンク | お試し移住 |
|---|---|---|
| 大阪市 | ✕ | ✕ |
| 堺市 | ✕ | ✕ |
| 岸和田市 | ✕ | ✕ |
| 豊中市 | ✕ | ✕ |
| 池田市 | ○ | ✕ |
| 吹田市 | ✕ | ✕ |
| 泉大津市 | ✕ | ✕ |
| 高槻市 | ○ | ✕ |
| 貝塚市 | ✕ | ✕ |
| 守口市 | ✕ | ✕ |
| 枚方市 | ✕ | ✕ |
| 茨木市 | ✕ | ✕ |
| 八尾市 | ✕ | ✕ |
| 泉佐野市 | ○ | ✕ |
| 富田林市 | ✕ | ✕ |
| 寝屋川市 | ✕ | ✕ |
| 河内長野市 | ○ | ✕ |
| 松原市 | ✕ | ✕ |
| 大東市 | ✕ | ✕ |
| 和泉市 | ○ | ✕ |
| 箕面市 | ✕ | ✕ |
| 柏原市 | ✕ | ✕ |
| 羽曳野市 | ○ | ✕ |
| 門真市 | ✕ | ✕ |
| 摂津市 | ✕ | ✕ |
| 高石市 | ✕ | ✕ |
| 藤井寺市 | ✕ | ✕ |
| 東大阪市 | ✕ | ✕ |
| 泉南市 | ✕ | ✕ |
| 四條畷市 | ✕ | ✕ |
| 交野市 | ✕ | ✕ |
| 大阪狭山市 | ✕ | ✕ |
| 阪南市 | ○ | ✕ |
※ 河内長野市の空き家バンクは制度としては存在しますが、市のページは「【現在、新規募集を停止しています】空き家バンク制度について」というタイトルで、「現在、登録物件はありません。」と記載されています(2025年6月10日更新)。 ※ 2026年8月1日の再調査で、和泉市を✕→○に修正しました(和泉市空家バンクが実在し、売買・賃貸の登録物件が公開されているため)。あわせて岸和田市・枚方市・大東市を○→✕に修正しました。この3市は空き家の補助制度はあるものの、各市のページで確認できたのは補助金であってバンクではなく(枚方市のページには「独自の空き家バンクは確認できませんでした」と記載)、大阪府の窓口一覧にも掲載がないためです。 ※ 2026年8月4日の再調査で、堺市を○→✕に修正しました。 市の「空き家対策取組一覧」(令和8年7月1日更新)は活用(購入)・活用(売却賃貸)・除却・相談から活用まで・予防・啓発・税制優遇・管理不全空き家対策の8分類ですが、物件を登録・公開する仕組みが含まれていません。検索で出てくる「一般社団法人さかい空き家バンク」は、市が空家等対策特別措置法第23条第1項に基づいて指定した空家等管理活用支援法人2社のうちの1社(もう1社は一般社団法人大阪府不動産コンサルティング協会)で、市の制度ではなく民間の法人です。大阪府の「大阪版・空家バンク」市町村等相談窓口一覧にも堺市の掲載はありません。 ※ 空き家バンクの○✕のうち、一次情報により個別に確認できたのは和泉市(稼働中・2026年8月1日)、河内長野市(新規募集停止・同)、堺市(制度なし・2026年8月4日)の3市です。その他の市は※要確認(後述)。
調べてみて分かったこと
- 国の移住支援金を実施している市は33市中ゼロ(令和8年4月1日時点)。 町村を含めた43市町村でも実施はゼロ。ただし東京23区や横浜・川崎・相模原のように制度上の「対象外」とされているわけではなく、実施する市町村がない、という状態。愛知県は「送出側」ではなく多くの市が実施しているので、大阪と同列には並ばない
- 独自の住宅取得・定住支援を実施しているのは33市中17市(約52%)。 残り16市は独自の定住促進制度が確認できなかった。ただし松原市のように、市の「移住」カテゴリではなく「くらし › 新生活向け補助金」という別カテゴリに制度がまとまっていて見落としやすい例もあるので、「—」は「制度がない」ではなく「確認できなかった」と読むのが正確
- 空き家バンクの設置市数は再確認中。 この表の集計は33市中7市(池田・高槻・泉佐野・河内長野・和泉・羽曳野・阪南)だが、大阪府の「大阪版・空家バンク」市町村等相談窓口一覧には21市が掲載されており、食い違っている。この表の○7市はすべて府一覧にも載っているので、差は「府一覧にあってこの表が✕」の14市(豊中・吹田・泉大津・貝塚・守口・茨木・八尾・富田林・寝屋川・柏原・高石・藤井寺・泉南・大阪狭山)です。ただし府一覧のページ自体の更新日は2023年8月1日で、府の側が古い可能性もある。一次情報で確認できたのは和泉市(稼働中)・河内長野市(新規募集停止・登録物件なし)・堺市(制度なし)の3市のみで、残りは ※要確認。都市部の密集市街地が多い大阪では、バンクがあっても狭小で流通しにくい事情がある
- お試し移住は全33市でゼロ。 大都市圏のため「お試し」の需要がそもそも少ない。なお府の市町村別事業一覧では岬町が「お試し居住事業」を計上しており、町村を含めるとゼロではない
- 補助額が大きいのは泉佐野市(空き家活用定住支援 購入費の1/2・上限200万円/独自移住支援金は単身5年で100万円、世帯員1名につき+50万円)・堺市(購入費の1/2・上限120万円)・和泉市(新築取得100万円+子1人につき25万円加算)・松原市(結婚等新生活応援補助金 最大100万円/多子世帯応援補助金 計100万円)・門真市(最大100万円)・枚方市(最大100万円)。 空き家活用や南部地域の定住促進を目的とするものが多いが、松原市の2本は空き家に紐づかない新婚・多子世帯向けという点で毛色が違う
- 「上限◯万円」は満額もらえる意味とは限らない。 堺市の定住支援補助金は「補助対象経費に2分の1を乗じた額、または120万円のいずれか少ない額」(交付要綱6)なので、購入費300万円以上の空き家でないと120万円には届かない。泉佐野市も購入費の1/2・上限200万円。松原市の結婚等新生活応援補助金の100万円も「夫婦等がともに29歳以下+住宅購入」の場合の上限で、30〜39歳を含む世帯は上限50万円(賃貸・引越・リフォームなら60万円/30万円)。金額だけを並べた比較には限界がある
- 泉州エリア(岸和田・泉佐野・泉南・阪南等)と南河内エリア(富田林・河内長野等)が移住・定住促進に積極的。 北摂の人気住宅地(豊中・吹田・箕面・茨木)は独自支援が少ない(黙っていても人が集まる)
- 河内長野市のテレワーク移住支援が大阪府ではユニークだったが、令和8年9月30日で終了。 市は「補助金を主な理由とした転入は少なく、効果が限定的であることが分かりました」として、今後は空き家など住宅ストックの流通を促す制度に切り替える方針を示している
- 子ども医療費助成は、府の一覧に載っている市はいずれも18歳到達年度末まで。 所得制限については、個別に確認した市でも「所得制限はありません」と明記している市(大東市・八尾市)と、単に記載がないだけの市(高石市・河内長野市)に分かれました。「記載がない=ない」とは限らないので、ここは市ごとの確認が要ります。府の補助基準自体は「就学前まで・所得制限あり」で、18歳までは各市の上乗せ。自己負担は府の基準で**1医療機関あたり1日につき最大500円・月2日まで(3日目以降は負担なし)**が標準です。「1回500円・月2回まで」と紹介されていることがありますが、府の説明は「回」ではなく「日」単位で、同じ日に午前・午後の2回受診しても1日分(最大500円)です。同じ医療機関でも医科と歯科は別に1日最大500円かかります
- その「1日500円」には月の上限が2段階でかぶさります。 一つの医療機関では月2日までなので1か月1,000円が上限。さらに複数の医療機関にかかった場合でも、1か月の自己負担合計は2,500円が上限で、超えた分は市区町村の窓口で返還(償還)を受けられます(自動で返還する市もあります)。加えて院外処方箋を持って薬局で薬を受け取る場合の負担はありません(保険対象外の費用を除く)。1日500円という数字だけを見ると負担を実際より大きく見積もることになるので、月の上限とセットで読むのが正確です
- ただし「府の標準どおり」と決めつけると細部を外します。 個別に確認した市を並べてみると、同じ府内でも次のように割れていました。
| 論点 | 割れ方 |
|---|---|
| 入院時の食事代 | 大東市・高石市・茨木市は助成対象/河内長野市は対象外/八尾市は健康保険制度上の低所得世帯のみ対象 |
| 月2,500円を超えた分の返還 | 高石市・富田林市は自動償還(登録口座に振込)/大東市・河内長野市・八尾市・寝屋川市・茨木市・柏原市は申請が必要 |
| 「医科と歯科」「入院と通院」の別カウント | 大東市・高石市は明記/寝屋川市は「入院・外来・歯科・訪問看護ごと」と4区分で明記 |
| 対象外になる人 | 河内長野市は4区分(生活保護・児童福祉法の医療費助成〔公費53〕・重度障がい者医療・ひとり親家庭医療)/高石市は2区分(ひとり親家庭医療・生活保護)/八尾市は3区分 |
| 所得制限 | 大東市・八尾市は「所得制限はありません」と明文/高石市・河内長野市は記載がないだけで「なし」と断定できる一次記述は見つからず/茨木市は「所得制限は撤廃されました」と書いたうえで、未就学児を養育している場合は所得確認が必要(所得額によって府と市の公費負担の持分が変わるため)と説明。寝屋川市も就学前の申請時に保護者等の所得確認あり |
※ この「月1,000円/月2,500円/院外調剤は負担なし」は、当初この記事にも各市のページにも書いていませんでした。2026年8月7日に大阪府の自己負担額のページで確認して追記しています。あわせて藤井寺市・柏原市・箕面市・泉南市・富田林市の5市については、各市の担当課ページで同じ内容が書かれていることを個別に確認しました。2026年8月8日に大東市・河内長野市・高石市・寝屋川市・八尾市・茨木市の6市を追加で確認し、合わせて11市になりました。逆に泉佐野市は、出典にしていたページに医療費のことが一切書かれておらず、市サイト内で制度ページも特定できなかったため、「要確認」に差し戻しました。ただし細部の表現は市ごとに違い(泉南市は「同一医療機関はひと月の上限1,000円」、富田林市は「2,500円を超えた金額を自動的に返還」、柏原市は「超えた分は払い戻しの申請ができる」)、対象外になる人の範囲も市によって書き方が異なります(泉南市・富田林市はひとり親家庭医療受給者・生活保護受給者を対象外と明記)。残り22市は個別に確認できていません
※ 2026年8月8日に確認した5市では、いずれも市ページの記述が府の基準そのままではありませんでした(大東市は「1日につき最大500円・月2日限度・1ヶ月2,500円が上限」、河内長野市は「各500円/1日(月2日程度=最大1,000円負担)」、八尾市は「1日500円を限度として、月2回まで」と、市によって書き方すら違います)。府単位で言い切れるのは補助基準までで、実際の運用は市ごとに確認するしかない、というのが今回の実感です
注意点
- 国の移住支援金の移住元要件は「東京23区の在住者または東京圏から東京23区へ通勤している者」なので、大阪府に住んでいるというだけでは対象になりません。ただし受入先の県が独自に対象を全国や大阪圏へ広げている場合は、大阪府からの移住も対象になることがあります
- 各市の独自制度は年度ごとに変更・終了の可能性があります(河内長野市の2制度は令和8年9月30日で終了することが公表されています)
- 大阪市・堺市は政令指定都市のため、区ごとに住環境が大きく異なります
- 表中の「—」は独自の定住促進制度が確認できなかったもので、他の住宅関連制度(耐震補助等)はある場合があります
こんな方に合いそう
※ 推奨ではなく、調査結果の整理です
- 大阪で住宅を安く取得したい → 泉佐野市(空き家活用定住支援 購入費の1/2・上限200万円)、堺市(空き家活用 購入費の1/2・上限120万円)、和泉市南部(新築取得100万円+子1人につき25万円加算)
- 結婚・出産のタイミングで移る → 松原市(結婚等新生活応援補助金 住宅購入で最大100万円/多子世帯応援補助金 第3子以降の出生時30万円+小学校入学時35万円+中学校入学時35万円。いずれも自治会・町会への加入が要件で、オンライン申請・先着順)
- テレワークで大阪に移住したい → 河内長野市(テレワーク移住支援補助10万円+自然豊かな環境。ただし補助は令和8年9月30日で終了)
- 子育て環境を重視 → 箕面市(子育てしやすさ関西No.1を標榜)、高槻市(3世代ファミリー定住支援)、吹田市(新婚・子育て世帯家賃補助6年間)
- 空き家を活用したい → 枚方市(最大100万円)、門真市(最大100万円)、岸和田市(上限60万円)
- 自然と都市のバランス → 河内長野市・富田林市(南河内の自然+なんば30分圏内)、交野市(星のまち・天の川)
データの出典
- 大阪府 移住・定住促進の取組み
- 大阪府 移住・定住(市町村別事業一覧)
- 大阪府 大阪版・空家バンク(市町村等相談窓口一覧)(ページの更新日は2023年8月1日)
- 大阪府 自己負担額について(ひとり親家庭医療、乳幼児医療)
- 堺市 空き家対策の取組一覧 / 堺市子育て世帯等空き家活用定住支援事業補助金交付要綱
- 松原市 新生活向け補助金
- 内閣官房・内閣府 地方創生 移住支援金 / 令和8年度実施都道府県・連携市町村一覧(PDF)
- 各市公式サイト(個別の出典は各市の記事に記載)
調査カード
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 🔍 調査ソース | 大阪府公式サイト + 全33市公式サイト + 内閣官房・内閣府 地方創生の実施市町村一覧 |
| 📅 情報の鮮度 | 2026年3月27日時点(移住支援金の実施状況・泉佐野市・和泉市・河内長野市は2026年8月1日、堺市・松原市は2026年8月4日、子ども医療費の自己負担の上限は2026年8月7日、大東・河内長野・高石・寝屋川・八尾・茨木・泉佐野の子ども医療費は2026年8月8日に再調査) |
| ⚠️ 調べきれなかったこと | 町村(9町1村)の制度。各市の子育て支援の詳細な比較(給食費・保育料等)。空き家バンクの設置市数(府の窓口一覧は21市で、この表の7市と食い違っており、残り30市の再検証が必要。堺市・和泉市・河内長野市は個別に確認済み)。堺市の定住支援補助金の年度別交付実績(市が予算残額を公表していない)。堺市立地適正化計画の「居住誘導区域」の具体的な範囲(補助金の必須要件だが計画本体まで追えなかった) |