📅 調査期間: 2026年3月28日(移住支援金は2026年7月31日、室戸市の空き家改修費補助は2026年8月1日、香美市の住宅支援は2026年8月4日、こども医療費は2026年8月7日〜8日に再調査) ※ 個人調査です。最新情報は各自治体の公式ページでご確認ください。
調べたこと・調べ方
高知県全11市の移住支援制度を比較しました。高知県は全国に先駆けて移住促進に取り組んできた県で、「高知家」プロモーションや「こうち二段階移住」など独自の施策が注目されています。県庁所在地の高知市に人口の約半数が集中し、東部・中部・西部で暮らしの雰囲気が大きく異なります。
情報源はすべて各市の公式サイトと高知県公式サイトです。
比較表1: 移住支援金(東京圏型)
| 市 | 移住支援金 | 子ども加算 |
|---|---|---|
| 高知市 | ○ | 100万円/人 |
| 室戸市 | ○ | 30万円/人 |
| 安芸市 | ○ | 100万円/人 |
| 南国市 | ○ | 100万円/人 |
| 土佐市 | ○ | 100万円/人 |
| 須崎市 | ○ | 100万円/人 |
| 宿毛市 | ○ | 100万円/人 |
| 土佐清水市 | ○ | 100万円/人 |
| 四万十市 | ○ | 100万円/人 |
| 香南市 | ○ | 100万円/人 |
| 香美市 | ○ | 100万円/人 |
比較表2: 独自住宅支援
| 市 | 独自の住宅支援 | 特徴 |
|---|---|---|
| 高知市 | 三世代同居等移住支援(上限15万円)、中山間地域空き家バンク | 二段階移住の拠点都市 |
| 室戸市 | 空き家改修費補助(上限270万円・補助率100%)、家財道具等処分費補助(上限10万円)、家賃補助(月最大1万円)、引越費補助(上限5万円) | 改修費補助率100%が突出 |
| 安芸市 | 空き家改修費補助(上限270万円)、家賃支援(月最大1万円・12か月)、結婚新生活支援(上限40〜60万円) | 多彩な補助メニュー |
| 南国市 | 移住引越し費用補助(上限30万円)、空き家活用住宅事業(市が借上改修) | 引越費補助が県内最高額 |
| 土佐市 | 空き家バンク補助(改修上限270万円・荷物整理30万円)、家賃支援(月最大2万円・12か月) | 家賃支援が月2万円と県内最高 |
| 須崎市 | 住宅改修補助、荷物整理補助、お試し住宅 | NPO「暮らすさき」と連携 |
| 宿毛市 | 空き家活用補助(上限約186万円・補助率4/5)、住宅改修補助(上限25万円)、移住定住促進住宅 | 市が空き家を借上リフォーム |
| 土佐清水市 | 空き家改修補助(上限210万円・補助率100%)、賃貸空き家情報 | 改修費補助率100%+保育料無償化 |
| 四万十市 | UIJターン引越支援(上限10万円)、家賃支援(月最大1万円+世帯加算1万円) | NPOと行政の連携体制 |
| 香南市 | 空き家改修補助(上限約186万円)、荷物処分補助(上限20万円) | 空港至近の好立地 |
| 香美市 | 空き家改修補助金(改修 補助率2/3・上限180万円+家財道具等の運搬処分 1/2・上限50万円)、中間管理住宅事業(市が約12年借り上げ・改修は所有者負担なし)、お試し移住体験住宅(月2万円・最長6か月) | 改修補助は所有者と移住者の双方が空き家バンクに登録していることが要件 |
比較表3: 空き家バンク・お試し移住
| 市 | 空き家バンク | お試し移住 |
|---|---|---|
| 高知市 | ○ | ○ |
| 室戸市 | ○ | ○ |
| 安芸市 | ○ | ✕ |
| 南国市 | ○ | ✕ |
| 土佐市 | ○ | ✕ |
| 須崎市 | ○ | ○ |
| 宿毛市 | ○ | ○ |
| 土佐清水市 | ○ | ○ |
| 四万十市 | ○ | ○ |
| 香南市 | ○ | ✕ |
| 香美市 | ○ | ○ |
比較表4: こども医療費助成
2026年8月7日〜8日に、それまで市サイトのトップページや移住ポータルを出典にしていた市について、担当課の制度ページを特定して内容を確認しました。これで11市すべてを担当課の制度ページで確認できました。いずれも「保険診療の自己負担分を全額助成」で、窓口で払う自己負担は残りません。制度名は市によって違います。
対象年齢は11市中10市が18歳の年度末まで。高知市だけが中学生までです。
| 市 | 対象年齢 | 制度名 | 確認状況 |
|---|---|---|---|
| 安芸市 | 18歳の年度末まで(令和6年4月から) | 子ども医療費助成制度(乳幼児医療費助成制度) | 担当課ページで確認(2026年8月7日) |
| 室戸市 | 18歳の年度末まで(就労・結婚している方も含む) | 乳幼児等医療費助成 | 担当課ページで確認(2026年8月7日) |
| 須崎市 | 18歳の年度末まで | 子育て医療応援事業 | 担当課ページで確認(2026年8月7日) |
| 宿毛市 | 18歳の年度末まで | 乳幼児・児童福祉医療費の助成 | 担当課ページで確認(2026年8月7日) |
| 土佐清水市 | 18歳の年度末まで | 福祉医療費助成(乳幼児医療) | 担当課ページで確認(2026年8月7日)※自己負担・所得制限の記載は見当たらず |
| 四万十市 | 18歳の年度末まで(令和6年10月から) | 乳幼児及び児童の医療費助成 | 担当課ページで確認(2026年8月7日) |
| 香南市 | 18歳の年度末まで | 乳幼児・児童医療費助成制度 | 担当課ページで確認(2026年8月7日) |
| 香美市 | 18歳の年度末まで | 乳幼児・児童医療費助成制度 | 担当課ページで確認(2026年8月4日) |
| 高知市 | 中学生まで | 子ども医療費助成事業 | 担当課ページで確認(2026年8月8日)※訂正あり |
| 南国市 | 18歳の年度末まで(令和6年10月から) | 乳幼児・児童医療費助成制度 | 担当課ページで確認(2026年8月8日) |
| 土佐市 | 18歳の年度末まで(令和6年10月から) | 子ども医療費助成制度 | 担当課ページで確認(2026年8月8日)※訂正あり |
※ 訂正: 高知市と土佐市の対象年齢が誤っていました(2026年8月8日)。 残っていた3市(高知・南国・土佐)は出典が移住向けの案内ページのままで、その案内ページには医療費のことが一文字も書かれていませんでした。担当課の制度ページを特定して確認したところ、高知市は「18歳の年度末まで」→ 実際は中学生まで、土佐市は「中学3年生まで」→ 実際は18歳の年度末までと、2市が逆方向に間違っていました。南国市だけが正しかったことになります。土佐市は令和6年10月1日に18歳まで拡充されており、当サイトの調査日(2026年3月28日)時点ですでに拡充後だった当初からの誤りです
※ 高知市の中学生までという結論は、市の担当課ページ(子育て給付課・更新日2026年1月27日/本文に「18歳」「高校」が一度も出てきません)と、高知県の「令和8年度乳幼児等医療費助成制度の内容及び実施状況」(令和8年4月1日現在)の両方で確認しました。県の一覧では16歳〜18歳の欄が○になっていないのは34市町村のうち高知市だけです。高知市も令和6年10月に拡充はしているのですが、備考が他市の「15歳→18歳」に対して「12歳→15歳」でした
※ 「高知県は全市18歳まで」とは書けません。 高知県の県費による助成そのものは入院・通院とも就学前までで、就学以降は各市町村が独自に上乗せする構造だからです(幼児は児童手当所得制限を超える世帯が県費の対象外、市町村民税課税世帯は総医療費の1割負担、という条件も県の制度側にあります)。鳥取県のように県の条例が対象年齢と自己負担を直接定めている県とは仕組みが違い、条件を決めているのが市町村なので市ごとに割れます。実際、県内で唯一揃わなかったのが人口最多の高知市でした
※ 高知県内は自己負担なしの市が多い点が他県との違いです。 例えば長崎県は13市とも医療機関ごと・月ごとに800〜1,600円、佐賀県は10市とも入院に月1,000円の自己負担があります。「18歳まで対象」という一行だけを他県と比べると、窓口で払う額の差は見えません
※ 県外の医療機関では受給者証が使えず、いったん窓口で支払ってから払い戻しを申請する市がほとんどでした(申請期限は受診月から2年という市が複数)。県境をまたぐ通院がある場合は手続きの手間が変わります
- 情報源: 各市の担当課ページ(個別のURLは各市の記事に記載しています) / 令和8年度乳幼児等医療費助成制度の内容及び実施状況(高知県)
- 調査日: 2026年8月8日
調べてみて分かったこと
- 移住支援金は全11市(100%)が対象。 高知県は東京圏ではないため全市が国の移住支援金事業を実施しており、この点は四国4県の中でも統一感がある
- 子ども加算は室戸市のみ30万円/人で、他10市は100万円/人。 加算額は市町村ごとに設定される仕組みで、高知県が市町村別の加算額一覧を公表している(2026年7月31日に県の令和8年度一覧と市の交付要綱で確認)
- 空き家バンクも全11市(100%)で運営。 高知県全体で空き家対策が進んでいる
- お試し移住は11市中8市(73%)で実施。 高知市(二段階移住)、室戸市、須崎市、宿毛市、土佐清水市(じんべえ館)、四万十市(2か所)、香美市(最長6か月)、香南市(お試し滞在住宅3棟=野市・西川・夜須)が確認できた
- NPO法人が移住支援の中核を担う市が多い。 須崎市「暮らすさき」、四万十市「四万十市への移住を支援する会」、香美市「いなかみ」と、行政とNPOの連携が高知県の移住支援の特徴
- 「市が空き家を借り上げて直し、移住者に貸す」型が複数の市にある。 南国市の空き家活用住宅事業、宿毛市の移住定住促進住宅、香美市の中間管理住宅事業がこの型です。香美市の場合は市が約12年借り上げ、耐震や水回りの改修費は所有者の負担なし、賃借料として所有者に毎年固定資産税額相当が支払われ、返還時の原状回復義務も所有者は負わない、という条件でした。改修費が出せずに空き家を貸し出せないケースへの対処として設計されているようです(2026年8月4日に市公式で確認)
- 「こうち二段階移住」が県全体を底上げ。 まず高知市に滞在してから県内各地への移住を検討できる仕組みは、初めての移住者のハードルを大きく下げている。ただし補助金は高知県ではなく高知市の制度(高知市二段階移住支援事業費補助金)で、お試し移住費用の上限20万円〈県内市町村の移住相談窓口を3か所以上巡った場合〉/22万円〈うち1か所以上が「桃色エリア」の場合〉+レンタカー費用の上限2万円、合計最大24万円という構成でした(2026年8月4日に高知市公式で確認)
- 空き家改修費の補助が手厚い市が多い。 室戸市(上限270万円・補助率100%)、安芸市(上限270万円)、土佐市(上限270万円)、土佐清水市(上限210万円・補助率100%)が特に手厚い。室戸市は令和8年4月1日施行の要綱改正で上限が240万円から270万円に引き上げられており、県内最高額の安芸市・土佐市と並んだ(2026年8月1日に市例規集で確認)。続く水準として宿毛市・香南市(上限約186万円)、香美市(改修 上限180万円・補助率2/3)があり、香美市はこれとは別に家財道具等の運搬処分に上限50万円(補助率1/2)の枠を持っています(2026年8月4日に市公式で確認)
- 上限額だけでは比較しきれない。補助率と交付要件が市ごとに違う。 室戸市・土佐清水市は補助率100%、宿毛市は4/5、香美市は2/3と幅があり、上限額が同じでも実際の自己負担は変わります。香美市は空き家の所有者と移住者の双方が空き家バンクに登録していることが交付要件で、自分で見つけた物件を直接交渉して購入・賃借した場合には使えない設計になっています
- 土佐市の家賃支援が月2万円と県内最高額。 他市は月1万円が多い中、土佐市は子育て世帯に月最大2万円を12か月補助
- 南国市の引越し費用補助が上限30万円と突出。 他市が5〜10万円の中、南国市は39歳以下の夫婦・子育て世帯に上限30万円を補助
- 高知市は「二段階移住」の拠点として独特のポジション。 住宅取得補助のような分かりやすいメニューは目立たないが、二段階移住支援事業費補助金(最大24万円)を市の制度として持っており、県全体の移住導線の起点として機能している
- 土佐清水市の保育料無償化が突出。 令和5年から保育料を無償化しており、子育て世帯への訴求力が高い
- こども医療費は「対象年齢」より「自己負担の有無」で差が出る。 高知県は11市とも保険診療の自己負担分を全額助成していて、窓口で払う額は残りませんでした。同じ「18歳まで対象」でも、長崎県(13市とも月800〜1,600円)や佐賀県(10市とも入院に月1,000円)のように自己負担が残る県もあります。年齢の一行だけでは比較になりません。ただし対象年齢のほうは県内で揃っておらず、高知市だけが中学生まででした(他10市は18歳の年度末まで)。高知県の県費助成は就学前までで、就学以降は各市町村の上乗せなので、市ごとに割れる構造です
- 市の移住ページと担当課ページで記載が食い違うことがある。 香美市は移住支援情報のページが「中学生まで、医療費無料です。」のまま、担当課の制度ページは「0歳から18歳」でした(2026年8月4日に確認して修正)。移住向けの案内ページは制度改正の反映が遅れることがあるようです
注意点
- 移住支援金は予算の都合で交付不可となる場合があります。必ず事前に各市の窓口にお問い合わせください
- 空き家バンクの物件数は時期により変動します
- お試し移住の利用条件(居住地・期間・費用等)は市により異なります
- 空き家改修補助は耐震化が条件となっている場合があります。また、空き家バンクへの登録が交付要件になっている市があります(香美市は所有者と移住者の双方の登録が必要)。着工前の申請が必要な制度が多いので、物件を決める前に窓口へ相談する順序になります
- 高知市以西の市は高知市から車で1時間半〜2時間半かかります。距離感の把握が重要です
こんな方に合いそう
※ 推奨ではなく、調査結果の整理です
- コンパクトシティで便利に暮らしたい → 高知市(県都、路面電車、二段階移住の拠点)
- 世界ジオパークの海で暮らしたい → 室戸市(空き家改修補助率100%、移住体験住宅あり)
- 温暖な城下町で園芸農業に関わりたい → 安芸市(多彩な住宅支援メニュー、阪神キャンプ地)
- 空港至近で高知市のベッドタウンに住みたい → 南国市(空港が市内、引越費補助上限30万円)
- 清流・仁淀川のそばで暮らしたい → 土佐市(家賃支援月2万円、ドラゴンバス)
- NPOの手厚いサポートで移住を始めたい → 須崎市(暮らすさき、体験型支援が充実)
- 高知県最西端で「だるま夕日」のある暮らし → 宿毛市(移住定住促進住宅、お試し暮らし助成)
- 四国最南端・足摺岬で海とともに暮らしたい → 土佐清水市(保育料無償化、じんべえ館)
- 「最後の清流」四万十川のそばで暮らしたい → 四万十市(お試し住宅2か所、NPO連携)
- 空港8分の「ちょいなか」暮らし → 香南市(空港至近、ごめん・なはり線、サーフィン)
- 古民家で山里暮らしを体験したい → 香美市(お試し移住最長6か月、空き家改修補助、龍河洞、アンパンマンミュージアム)
データの出典
- 地方創生移住支援事業(移住支援金)について(高知県)
- 高知家で暮らす。
- こうち二段階移住(高知市)
- 空き家改修補助金(香美市)
- 香美市中間管理住宅事業(香美市)
- 各市公式サイト(個別の出典は各市の記事に記載)
調査カード
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 🔍 調査ソース | 高知県公式サイト + 全11市公式サイト(二段階移住は高知市公式、龍河洞の所在地は龍河洞公式サイトで確認。医療費助成は全11市の担当課ページと高知県の乳幼児等医療費助成一覧PDFで確認) |
| 📅 情報の鮮度 | 2026年3月28日時点(移住支援金は2026年7月31日、室戸市の空き家改修費補助は2026年8月1日、香美市の住宅支援は2026年8月4日、こども医療費は2026年8月7日〜8日に再調査) |
| ⚠️ 調べきれなかったこと | 町村(17町6村)の制度。空き家バンクの実際の登録物件数。安芸市・土佐市・土佐清水市の空き家改修補助が令和8年度も同額かどうか(室戸市が令和8年4月に増額されていたため、他市も年度改定の可能性がある)。香美市以外の市の改修補助について、空き家バンク登録が交付要件かどうかまでは各市の要綱を確認できていません。土佐市の保育料階層表が令和8年度の金額かどうか(市のページの更新日が2023年6月19日のまま)。給食費の11市横断比較 |
| 🔧 2026年8月8日の修正 | ①高知市のこども医療費を「18歳の年度末まで」→「中学生まで」に訂正(当初からの誤り) ②土佐市を「中学3年生まで」→「18歳の年度末まで」に訂正(令和6年10月拡充。当初からの誤り) ③南国・土佐・高知の3市の情報源を移住向け案内ページから担当課の制度ページに差し替え、これで11市すべてが担当課ページ確認済みに ④土佐市・香南市の保育料を担当課ページで確認して詳細化(3〜5歳の無償化と0〜2歳の第2子以降無償は国の制度、市独自の上乗せは多子世帯軽減と副食費、という区別を明記) ⑤須崎市の子育て支援金の出典を移住ページから制度ページに差し替え |
| 🔧 2026年8月7日の修正 | こども医療費助成の比較表(比較表4)を新設。7市の情報源を市トップページ等から担当課の制度ページに差し替え、須崎市の制度名が「子育て医療応援事業」であることを反映。確認できた8市はいずれも保険診療の自己負担分を全額助成で、対象年齢・自己負担ともに従来の記述から変更はありませんでした |
| 🔧 2026年8月4日の修正 | ①香美市の独自住宅支援(「空き家バンク、お試し移住体験住宅」→ 空き家改修補助金 上限180万円・補助率2/3+家財処分 上限50万円・1/2、中間管理住宅事業を追記) ②龍河洞の所在地(香南市→香美市。龍河洞公式サイトで住所を確認) |